世界を渡るKAZUブログ

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各通貨の特徴

USD/JPY

左側の通貨を取引通貨(主軸通貨)右側の通貨を決済通貨という。

通貨ペア表示では、決済通貨で主軸通貨を交換する取引を表す。通貨には昔からの格付けがあり、弱い国の通貨は取引通貨になれない。

※JPYは通貨では弱いので、JPYが取引通貨になることはない。

 

為替損益やスワップ金利、支払いは決済通貨で行われる。EUR/USDなど決済通貨がJPY以外の場合、受取はその決済通貨で行われるが、自動円転機能により手数料無料でJPYで受け取れる。

 

取引量が多い通貨ペア

EUR/USD = 28%

USD/JPY  = 14%

GBP/USD = 9%

AUD/USD = 6%

USD/CAD = 5%

USD/CHF = 4%

EUR/JPY = 3%

EUR/GBP = 3%

 

メジャーな通貨

USD、EUR、JPY、GBP、AUD、NZD、CHF、CAD、

 

メジャー通貨は、取引量が多く国際市場で取引されている通貨で、24時間取引が可能。

マイナー通貨は、取引量が少なく、限られた地域の市場で取引されているので、値動きが荒くなる可能性や、市場が閉じると取引できなくなることもある。

AUDやCADは、マイナー通貨だったがスワップ金利が高いことから日本人トレーダーが好んで取引することでメジャー通貨になった可能性も。ロングする日本人が多い。

 

各通貨の特徴

USD

世界の基軸通貨なので、重要があり流動性が高く、どの通貨にも影響を及ぼす。取引の判断材料が多い。為替取引の80%にUSDが絡んでくるため市場参加者が一番注目している。基軸通貨とは、例えばJPYからAUDに交換する時に、直じゃなく一度USDに替えてからAUDに替えることで両替を可能にしている。

また、発展途上国では自国通貨が弱いので、USDが好まれて使用されている。

“有事のドル買い”

世界で使えて安定した価値を持っているので、経済の不安定な状況や災害などが生じた時は、JPY以外の通貨が売られ、USDが買われる傾向がある。

サブプライム問題では“有事のドル離れ”が起こりドル安が進行した。

EUR登場により多くの中央銀行がUSD保有を縮小した。

USDは金価格と逆方向にいく

比較すると鏡のようになっている。金は有事に強くコモディティとしても見られいる。不確実な時期になると投資家は金を買う傾向があり、それがUSDに影響を与える。

米国債と海外債券との金利差が注目されている

大口投資家は常に最も利回りの高い資産を探している。米国利下げか、海外利回りが上がれば、米国資産を売却し、海外資産を保有する。米国債券や株式の売却は、USD売りと海外通貨の買いが必要なため、USDが下落する。

大きな影響要因

通貨政策

財務省が決定する。要人発言や、強制的な為替介入により動く。

金利政策

FRBによって年8回開かれるFOMCが決定する。利上げ=ドル買い、利下げ=ドル売りが一般的。

景気動向

景気が良ければ通貨は買われる。各種経済指標により判断。

ドルと円では円の方が世界的に認められている。日本はデフレ状態であるから通貨の価値が著しく下がることはないと考えられているためドルを売って円を買われる傾向がある。また、ドル円は一度動くと一方通行になり直ぐに戻ってこなくなることがあるので、資産配分には注意が必要。最近では米国10年債利回りにも連動している。

取引前にドルの価値が純粋に今上がっているのかどうかみるためにドルインデックスをいると良い。

 

EUR

USDの次に取引量が多く流動性が高い。上昇下降がはっきり表れやすくトレンドに乗りやすい。ドイツの経済をみる必要がある。市場参加者はEU⇒ドイツ⇒フランスの経済指標に注目している。政治的な統一がなされていないことから政治的リスクが影響を与えやすい。1国の経済状況が通貨の価値を上下させるというよりも、1国の状況がEUの経済状況に波及すると考えられる場合には価値が上下する。通貨の値動きは商品価格と連動する傾向がみられる。各国が外貨準備高をEUR建てに組み込む流れもある。

各国の中央銀行が集まったEUB(欧州中央銀行)により管理されているが、歴史が浅く金融政策における実力が未知数なので、予想しづらい。

米国10年債とドイツ10年債とのスプレッド

ドイツ債が米国債の利回りよりも高く、その差が広がっている場合は、EURの強気を示す。差が小さくなる場合は弱気。

大きな影響要因

USDの変動

USDが売られた際の避難通貨として買われることがある。比較的逆の動きをしやすい。EUR/USDをみておくと良い。

EU主諸国の情勢

ドイツ⇒フランス⇒イタリア⇒スペイン

 

AUD

資源輸出国通貨なので、原油や金、石炭などの資源価格の影響に敏感。主に鉱物資源。世界第三位の金産出国。コモディティ価格が上昇するとAUDが上昇する傾向。スワップ金利が高いので長期ロングが多い。先進国が低金利政策をやっているため金利差を狙ったマネーが流れる。しかし比較的取引量が少ないので、レンジ幅が大きくなる。少しでも景気の回復の兆しが見えると一気に買われる傾向がある。世界が平和な時は上がる傾向。リスクオン=AUD上昇。リスクオフ=売られる。

オーストラリアの一番の輸出国が、中国であるため、中国の経済状況の影響を常に受ける。アメリカのダウと連動するとも言われ、世界的な景気悪化が少しでも懸念されると、すぐに売られる傾向がある。

サービスを基盤とする経済で、GDPの約80%ほどが金融、不動産、ビジネスサービスなどの産業が占めている。貿易は赤字で、主力が一次品。農作物と鉱物資源で商品輸出の60%以上を占める。そのためコモディティ価格の影響を受ける。

資源大国はインフレや原油高に強い

大きな影響要因

原油、金、鉄などの価格

アジア諸国の動向

主な輸出国が中国や日本などのアジア諸国なので、アジア諸国の経済動向に影響を受けやすい。

 

NZD

資源輸出国通貨。リスクオン=売られ、リスクオフ=買われる。

先進国通貨の中で最も金利が高い。主に乳製品や肉、農産物を輸出しているので経済が天候に左右されやすく、輸出品の需給バランスが崩れると売られる傾向。コモディティ価格に影響を受ける。農作物の最大輸出国は中国。AUDよりも穏やかでオーストラリアの経済状況の影響を受けるため連動した動きをみせる。

日本時間6時に指標発表があるので、初心者は突然の動きに警戒が必要。

経済規模が非常に小さいため貿易が重要。人口はNYの半分以下。農畜産部門が基盤。商品サービス輸出はGDPの3分の1を占め、羊の輸出量は世界最大。主要な貿易相手国は、オーストラリア、中国、日本。

AUDとの強い相関

オーストラリア経済が好調で、企業が輸入を増やしたい場合、すぐ恩恵を受ける。オーストラリア経済に牽引される傾向。

コモディティに連動

輸出を動力源とし、コモディティが輸出の大半を占めため、コモディティ価格が上昇すると、NZDが上昇する傾向。

キャリートレード

金利動向に敏感。米国が利上げをし、ニュージーランド金利を据え置くか、切り下げる場合、金利上のNZDの魅力は低下する。

 

GBP

4番目の取引量。毎年平均2%の経済成長をしている。スワップ金利が高いので、スワップ狙いの人が多い傾向。イギリスの貿易相手国の50%以上はEU諸国なので、EUで良くない話が出るとGBPも売られる傾向。

市場規模が小さく投機通貨として知られていて、だましが多い。AUDやNZDはより金利が高いが、高度に金融市場が発達していない。単位が大きいため変動率は同じでも変動幅は倍になることで、短期間に大きな動きし、ボラティリティが高いため損失も多くなる可能性もある。短期間で効率的に利益を出せるのでプロから絶大な人気がある。レンジ幅も大きいので、他通貨で値動きが無い相場の時にもまとまった利益を得ることが出来る。一方向に走りやすいので値頃感での逆張りは絶対に避けべき。長期的なポジョンには向いていない。レバレッジも低めに設定。

世界最先端の資本市場システムを有し金融と銀行がGDPに大きく貢献。また、石炭や石油などのエネルギー産業も経済を支えている。EU最大の天然ガスの輸出国であり、エネルギー価格の上昇が、英国企業に大きな利益を与える。

英国債と海外債券の金利

英国債ドイツ国債との金利差は市場参加に注目されており、EUR/GBPフローのバロメーターになり、英国債米国債金利差は、GBP/USDフローのバロメーターになる。

大きな影響要因

原油価格

北海油田を持っていて世界第9位の原油輸出国。原油価格の影響を受けやすい。

金利政策 

イギリス中央銀行総裁の発言や、イングランド銀行の政策決定機関である英中銀金融政策委員会の政策金利の発表など。